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最初にこの話を聞いた時は信じられなかった。最近の再結成ブームの中で昨年CHOKEHOLDが復活したことはまぁ予想できる範疇のこと。でもそれが日本に来るってなんてことだ!
ハードコアがこれだけ大きなカルチャーになる前に生まれた、ストレートエッジのエネルギー量にメタルのエッジとヘビーさを取りこんだニュースクール(新世代)ハードコアの一角を担っていたカナダのChokeholdは、ストレートエッジのメソッドに納まらない政治的信条とメッセージにより、(俺を含めた)多くのハードコアキッズに多大なる影響を与えたバンド。
90年代 MORE THAN MUSIC世代の、そして極限まで過激さを増した現在のハードコアの源流に位置するこのバンドが、今こうやって復活して、そして日本に来ることなんてこんな幸運があるだろうか。
ということでFacebookのチャットを通じたインタビューをオファー。
 同年代ということもあり、情熱と純粋さが噴火前の火山のように滾っていた20年前のような、非常にフランクかつユニークなインタビューができたので複数回に分けてお送りしたいと思います。

PUTV(以下P):じゃあはじめよう。自己紹介してくれるかい。

Christopher Logan(以下C)俺はクリストファーローガン。Chokeholdでボーカルを取ってる。

P:正直言って君たちの再結成は大きな驚きで、すごく興奮した。昔は再結成なんて馬鹿馬鹿しいと思ってたけど、大間違いだったね。長生きするっていいもんだ。で、君たちの再結成の道のりを聞いてみたいんだけど?再結成の理由は?そしてどうやって至ったんだろう?

C:俺も昔は再結成なんて糞だと思ってたよ。でも自分が歳をとると、自分の好きなバンドを見たことのないキッズがいることに気づいた。そして昔の俺も同じようにJudgeやGorilla Biscuitsを見ることのできなかった可哀想なキッズの1人だった。
大きなフェスでの再結成の依頼を何年も受けてたんだけど、自分たちがそれをやるべきだとは思えなくてね。そして俺たちはもはやストレートエッジキッズではないから場違いな気もしてたんだ。でも考えていくうちに、俺たちは俺たちの曲を誠実にやれることに気づいたんだ。
俺たちの初期の曲は、ストレートエッジであることにフォーカスしているが、後期の曲はあまりストレートエッジには関係のない曲だ。それは俺たちが、俺たちの生活の中でもっと伝えるべきことに気づいたからなんだけど。

もちろんストレートエッジがなければ今の俺はない。そしてTIHCの主催者であるJoe Hardcoreが後押ししてくれた。君たちを待ち続けてるキッズがいて、ショーをやるべきだって。
それにようやく応えたって形。

P:いい話だね。アラフォーの俺たちの立場からすれば、再結成は馬鹿馬鹿しいかもしれない。けどそれは他でもない俺たちのエゴであって、俺たちと異なるタイムラインに生きているたくさんのキッズがいて、このカルチャーに打ち込み、ルーツを知りたがってる。俺たちは彼らのためにエゴを捨てて、彼らのためにプレイしていいはずだ。君たちはハードコアの歴史の重要な一部を構成している。もちろん君たちが新しいバンドでプレイしていることは知ってるけどさ。
そしてJoeっていいやつだね。This Is Hard Core Fest(毎年夏にフィラデルフィアで行われるハードコアイベント。以下TIHC)のJoeのMCを聞いたんだけど、君たちとJoeの長年の友情が伝わってきた。TIHCはかなり大きなフェスだったと思うけど、あれだけのお客さんの前で演奏するのってどう?2010代の今、君たちにとって大舞台だったでしょ?

C:俺たちの決断が正しかったってことはTIHCのステージを終えて物販ブースに戻った時にすぐにわかった。たくさんのキッズが話にやってきて、ショーをやってくれたことを感謝してくれた。13,14歳のキッズがだよ?そして俺たちが25年前に作ったものが今の若い世代によい影響を与えられたならこんな嬉しいことはないよね。だから、最初は尻込みしてたけど、やった価値はあったと思う。

Joeは素晴らしい奴だよ。今までの交友関係の中でもっともリアルで情熱的な人物だね。彼の主催するフェスは本当に素晴らしくて、またそのフェスに出るメンツも本物ばかりだ。本当にデカいショーで俺たちが今までにやってきた中で最大のショーだよ。
デカいフェスってすごく緊張するし、静まり返った観客が俺たちをじっと見てる、みたいな状況になることを心配してた。デカいショーってそういう硬い雰囲気になりがちじゃないか。でも俺たちの中でベストのショーだったと思う。

P:そのキッズたちは正しいね。Cholkeholdは世代を超えて影響を与えるバンドなのは明らか。なぜなら君たちはクリーンなライフスタイルを送る、ということよりもはるかに学ぶ価値のあることを歌ってたからね。特に後期のChokeholdは。
俺の後期Chokeholdの評価は”Straight Edge Punk”なんだよね。そしてそれは当時のいわゆる普通のSxEバンドよりも好みだったんだ。このことは後の質問でもう少し聞かせて。
で、君たちは復活してからTIHC意外でどれくらいのショーをやったの?他の州に行ったり、他の国へは行った?

C:TIHCでプレイして、それとは別に小さなショーをアメリカのフィラデルフィアでやったよ。アフターパーティみたいな感じだけど。それとボルティモアでもやったし、アリゾナでも、そして俺たちの地元、ハミルトンでもやった。それが全部だね。ヨーロッパをツアーしようとも考えてたんだけど、それは実現しなかった。で、日本に行けるようになったんだよ!最高だ!

P:ああ最高だね。ヨーロッパの友達が羨ましがると思うw
で、このツアーの計画はどうやって始まったの? 宇宙君のことは前から知ってたの?

C:いや、CultureのDamienが紹介してくれるまで知らなかったんだ。去年紹介してくれて。Endzweckは知ってたけども。

P:Damienのおススメは適切だったと思う。前に宇宙君と飲んでた時に「CHOKEHOLD呼べよ!」って半分冗談で言ってたんだけどまさか本当にやるとはね。宇宙君は漢だよ。

C:いやマジでそう!それとDamienもだ!

P:Damienもだね。宇宙君はおだてれば人の二倍働くよ。24時間の運転もベースキャビを運ぶのもなんでもござれだ。

C:ハハ!期待しよう。でもマジで大きな借りができたね。日本でプレイすることも、日本を訪れることも、長年の夢だったからね!

P:まぁ冗談はこれくらいにして、君たちは今年A389(ボルティモアのハードコアレーベル)からディスコグラフィーのBoxセットを出したよね。これってどういう経緯でできたの?Domが君たちにオファーしてきたのかな?

C:そうそう。俺たちはDomとは20年以上の付き合いでさ。彼は元々カナダ人だったんだよ。DomはChokeholdのギターであるJeffの別バンドとずっと付き合いがあって、こうした大仕事は彼に頼むのが正しいと思ったんだ。そしてDomに頼めば確実にいい装丁と音で仕上がることも知ってたし。迷いはなかった。最初から最後までスムーズに進んだよ。

P:JeffのバンドってHaymakerのこと?

C:そうそう。HaymakerとLeft For Dead、そしてPick Your Side。

P:ちょいちょいちょい!今Discogs(世界中のレコードの情報を網羅しているすげーデータベース)を見てんだけど初めて知ったわ!ということは今のChokeholdはオリジナルラインナップってこと?

C:そうだよ。

P:マジかよ!ごめんね。俺って誰がどのバンドにいたってのをチクチク追うの好きでさw でもそのラインナップはヤバいね! いやカナダのバンドの系譜ってマジ興味深い!

※いいところで次回に続きます!